書名中国近代史
ご寄稿者名大分合同新聞 
投稿日 9/16 日
出版社中国書店
出版年月1999年7月15日
ISBN4-924779-47-4

書評
翻訳が待たれていた 幻の歴史書

 中津市の横松宗さん(86)=九州国際大学元学長、蛭子町=と、小袋
正也さん(74)=元高校教授、赤迫=が翻訳した「中国近代史」(范文
瀾 )=はんぶんらん=著)」の販売が今月から始まった。出版した中国
書店(福岡市博多区中呉服町)によると、同書は中国書店で1946(昭和
21)年に出版以来、九回の改訂を経て、これまでに数百万部が発行され
ている名著。中国近代史を学ぶ上でのスタンダードとされ、日本では長
年の間、翻訳が待たれた幻の歴史書という。
 著者の范文さんは、北京大学教授などを歴任した中国史学の泰斗。
三十年前に他界した。「第一次アヘン戦争」に始まる激動の時代と歴
史的事件ごとにまとめて記述。「太平天国革命」「第一次改良主義運
動」「義和団の反帝運動」など1840年から1901年までの中国近代史
の歩みを描写している。
 同書は、過去に東京の出版社でも翻訳の動きはあったが、訳すのが
難しく、計画が頓挫した経緯がある。
 近代中国学の権威である横松さんは三十年前から同書に注目。北
九州大学での中国近代史の授業で同書をテキストに使用。少しずつ
翻訳を続け、十年前から知人の小袋さんと一緒に全訳に取り組み、
今回の出版にこぎ着けた。 
 横松さんは「五十年前の書物で、資料の解読が難しく、また外国語
の発音を中国語で表記しているため翻訳作業は大変だった。最近は、
中国国内の自由化で、異論を唱える学者も出てきたが、今後も中国
近代史研究のたたき台であることに変わりはない。日本と関連のある
日清戦争や義和団の反帝運動など中国側から見た歴史を知ってほし
い」と話している。
 A5サイズで全562頁。 3800円
大分合同新聞 1999年7月22日 紹介記事転載

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