| ●書評 | 少林寺拳法が武術として有名になったのは唐の初期、王 世充の反乱の際、河南省登封県にある少林寺の武僧が活 躍したことによる。達磨大師がこの拳法の開祖とされて いるのは事実ではなく、少林寺の僧徒が民間の武術の習 練に鳥、獣、魚、虫の躍動の動作を結びつけて独自の武 術を編み出したという。こうした武芸をはじめ中国の百 戯(歌舞、音楽、演劇、アクロバット、体操技、マジッ ク、手練などの諸芸)の芸態とその発展の歴史、さらに それらの歴史学、社会史、社会人類学、民族学、経済史 など多様な学問的視点から分析した研究書。 著者は九大名誉教授、久留米大教授のころの1998年 8月に急逝、夫人の依頼を受けた清木場東・久留米大学 教授、川本芳昭九大教授、城井隆志、野田俊昭両久留米 大学助教授らが刊行会をつくり、校正などを行ない遺 志を継いだ。中国芸能の日本への伝播と発展も詳述さ れている。 (西日本新聞 2002年1月6日 本と批評面より転載)
第一編 中国の音楽 第一章 古典から新楽へ 第一節 古学と儒家 第二節 清なる音、声 第三節 国風の「うた」の音 第四節 新楽と雑技 第五節 雅楽・俗楽という名称 第二章 漢時代の庶民の娯楽 第一節 雑技 第二節 戯弄蒲人雑婦、百獣馬戯闘虎、唐(金+弟)追人、奇虫胡妲 第三節 雑技芸人の身分、出自 第四節 葬祭と民間の娯楽
第二編 中国の芸能 第一章 中国のサーカス史一斑 第一節 サーカス芸の源流 第二節 サーカス芸一斑 第三節 しるくろーどのサーカス 第二章 中国の綱渡り 第一節 漢時代の綱渡り 第二節 綱の実態 第三節 唐時代の綱渡り 第三章 巫と雑技 第一節 巫とその性格の変遷(一) 第二節 巫とその性格の変遷(二) 第三節 巫と雑技・サーカス 第四章 少林寺拳法と雑技 第一節 武術と(金+票)テ局 第二節 少林寺拳法と雑技 第三節 民間の武術 第三編 日本の芸能 第一章 日・中の散楽-新楽記の出現をめぐって- 第一節 中国の散楽 第二節 散楽の日本への伝播(一) 第三節 散楽の日本への伝播(二) 第二章 信西古楽国をめぐって 第一節 古楽図の構成 第二節 信西本の舞楽 第三章 でこ廻しとひさご 第一節 でこ廻し 第二節 マレビトとしての芸能者 第三節 ひさごと霊 第四節 霊をめぐって 第五節 中国のひさご 第四章 江戸繁昌記の雑芸能 第一節 独楽 第二節 豆蔵 付 吐火 第三節 枕の芸 第四節 肩芸 第五節 綱渡り 第六節 足芸 第五章 明治前期の民間芸能一斑 第一節 女軽業の引札 第二節 葛の葉 第三節 越後獅子 あとがき 初出一覧 索引 文献目録 |