| ●書評 | 九州大学名誉教授は中国・魏晋南北朝を中心とする 東洋史の大家。が、それ以上にサーカスの研究で知ら れた。本書の編集の半ばで98に亡くなった後、友人た ちが遺志を引き継いで編んだ。数ある著作中、芸能史 を扱った単行本は初めてだ.サーカスの源流をたどって 世界各地を概観し、民衆の娯楽・日常生活を考察した。 論の柱をなす中国では紀元前4.5世紀ごろの造型物が あるといい、 そこにはシャーマニズムや仏教などの宗] 教性が深く結びついているという。やがてそれらは日本 に伝わり、東大寺の開眼供養時の軽業以降、江戸時 代の多彩な雑芸能をへて現代へと受け継がれてゆく。 中国 の音楽、中国の芸能、日 本の芸能の3部構成。 573ペー ジという大著だが、様々な芸能用語を網羅 した索引と参考文献目録は100ページにも及ぶ、初め て東洋の芸能に触れる者の手引きとしても重宝だ。
朝日新聞 2001年11月17日 ほん欄
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