| ●書評 | 韓国の古代彫刻が人の心をとらえるのはなぜか。著者 は彫像の手の指先まで行き届いた端正美や、石の冷た さを感じさせない石塔や石仏の美しさにひかれるという。 この書は九州芸術工科大学の著者が三十年にわたって 取り組んできたそうした韓国古代彫刻の調査、研究の成 果だけでなく、飛鳥・白鳳彫刻との比較研究を目指してい る。例えば、近年、著者が最も興味を抱いてきた課題は、 経典の解釈からはうかがい知ることができない古代仏教 信仰の実態と仏像との関係を解明することだというが、そ の過程で法隆寺夢殿の救世(くぜ)観音像に特徴的な宝 珠捧持形(ほうじゅほうじけい)を捜し求めるうちに、中国 の舎利供養塔菩薩に行きついたという歴史の奥深さなど が語られる。 西日本新聞 4月7日 本と批評
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